わが夢は星の彼方→伽耶の目指せ天下一!!→朔








『朔』








風が呼び寄せた声

雲の流れに逆らうように聞こえた震え

月が滲む湖畔の上に舞い降りた



羽を失いし天使






星のように羽は広がり

流れ落ちる滴が運ばれ

そっと頬にたどり着く



はぐれ者は呟いた

『僕は夢を見ているのか』






風が止まり声は掠れ

雲が運んだ震えは無くなり

月が揺れる湖畔に影はない



闇に逃げ込み天使は鳴く

『どうして………』






飛び交う羽は水へと還り

痛みも悲しみも忘れ

流れる星のようにこぼれた隠せない涙



『切ないね』

はぐれ者の顔に触れ、その胸に体を預け






夢を見るかのように溶けていく






目醒めた場所は


なつかしい笑顔の前だった














※あとがき
はぐれ者の続き。
泣ける歌詞を少し変え、幻想的な場面を書けた………と思います(汗)
視点が前回と違うので、自分でも楽しめました♪
読んでくださった方、有難う御座います!(* ̄. ̄)・.・*



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