わが夢は星の彼方→伽耶の目指せ天下一!!→真実の奥












あの日



僕が生まれた日



この地球の


運命の歯車は廻り始めた・・・





―――クル クル…













「あれから15年、か・・・」


僕は、自分が生きてきた時間の長さと比べていた。


「余りにも短いはずなんだけどね。今までで一番、長く生きてきたように思うよ・・・」


弟にしてみれば、それは不思議な発言だったろうな。


僕だってそうさ。
どうしてそう思うのか・・・分からないんだから。



だけど、お前はもっと不思議なことを言った。


「それは、ハオにとって『今』が一番大事だってことだろ?今までで一番・・・さ。」


・・・驚いた。


大事なのは当然だよ。

シャーマンの王になるんだから。

だけどそれは、千年前と変わらない想いだ。


『今』だから『大事』だって訳じゃない。


・・・聞きたくなった。


「葉はどうしてそう思うんだ?」


以外な質問だったかな?


首を傾げて考えるお前を見て、改めて不自然だと認識する。


僕たちは、こんな関係にはなりえないと思っていたからね。


「お前が、楽しそうだから・・・かな、うん。」


『楽しそう』


・・・僕が?



楽しくなんてないさ。

思いどおりにいかなくて。

憎しみばかりを生んでしまう。

夢のために、弟さえ犠牲にしようとしている。


人の心が読めるから・・・

見たくないのに見えてしまう『裏』。


浸食されてしまったら、もう・・・戻れない。


「楽しいよ。僕はやっと、最強のシャーマンになれるんだ。そしてグレートスピリッツと一体になり、王になる。」


作り笑顔をする僕を見る、お前のまっすぐな眼が痛いよ・・・。






お前は、何も悪くないのにな。

僕がしてやれることは・・・何もないんだ。


双子でなければ・・・


いや、過ぎたことだ。



「やっぱ強いな、お前。オイラが勝てんわけだ‥…υ」



違うよ、葉。


心は・・・お前のほうが強いよ。



この地球の未来のため、今はまだ・・・負けるわけにはいかないけどな。



だけど・・・

僕は待っているのかもしれない。



・・・・・・



・・・・・・



お前が、僕を・・・














※あとがき

この後ハオ様がどう思ったかは、お任せ致します(汗)

駄文短文失礼しました
(;¬_¬)




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