わが夢は星の彼方→伽耶の目指せ天下一!!→KIND
『KIND』 「よし。出来た・・・っと」 母に内緒で仕上げた服を鞄の中に入れる。 あれから・・・ サイヤ人達との死闘が終わってからずっと、ずっと考えていた。 『自分に何が出来る』かと。 「おめぇはもう立派にオラの代わりが出来る」 そう言われた時は凄く嬉しく思った。 だが、悟飯は分かっていた。 『僕はまだまだ子供なんだ。お父さんの代わりなんて僕には・・・みんなには出来ない。お父さんはお父さん、僕は僕だから』 そして不安を取り除くため、自分の決意を忘れないためにピッコロと同じ道着を作った。 ピッコロやヤムチャ達を生き返らせるというみんなの希望を叶えるために。 「これが僕なりに考えた答えです、お父さん」 家にいるはずのない悟空に話しかける。 なぜだか分からないが・・・自然と言葉が出ていた。 無意識のうちに伝わってほしいと願っていたのかもしれない。 ・・・夜が明けた。 運命を変える出来事が待つ場所へ向かう。 病院で悟空と挨拶を交わし、カメハウスでチチや亀仙人達と別れ宇宙船に乗り込む。 もう・・・戻れないかもしれない。 気付いた時には、地球はもう綺麗な青に包まれている事が分かるぐらいに離れていた。 『お父さん、僕、頑張ります。どこまで出来るか分からないけど、今の僕に出来る事をします。必ずお父さんとお母さん達の所に帰ってきます、必ず』 小さくなる地球に誓いを立て、少年は旅立つ。 これから待ち受けている恐怖と絶望を知らず、希望を信じる難しさを噛みしめることになる。 だがその経験は少年を成長させるだろう。 どう糧にして大きくなるのか・・・ それは少年の気持ちひとつ。 想いは何よりも強く、そして脆い。 呑み込むか? 呑み込まれるか? それもまた、想いの強さが変えていく。 少年は信じられるだろうか? 己の力を、可能性を・・・ ※あとがき 初(?)短編小説出来上がり! もちろんこれで満足はしません!(笑) まだまだ頑張るので、心優しい読者様は応援してあげて下さい☆ (σ ̄▽ ̄)σ・:*:・ |