わが夢は星の彼方→伽耶の目指せ天下一!!→ahappyluckyday








『ahappyluckyday』






カメハウスで暮らすようになって早二ヶ月が過ぎようとしていた。


・・・・・・・・・

「おめでとう!」
「頑張れよ!」
「幸せにねー!」

みんなに祝福され、盛大に開かれた結婚式。
最初は嫌な出会い方だったが、
今はこうして幸せを分かち合い
お互いをいたわり合い
苦楽を共にすることが出来る

(幸せだなぁ〜★)

・・・・・・・・・


「何にやにやしてるんだ!」

いきなりの声に肩がビクつく。

「じ、18号!…脅かすなよι」

「何考えてたんだよ!?」

クリリンがにやけていたのがかなり気に障ったようだ。

「…何が?」

自覚がなかったので良く意味を理解していないクリリン。
いい加減18号も我慢の限界にきている。

「……だから!何を考えながらにやけてたんだよ!!」

「?」

「…あぁ!あのさ、俺たちの結婚式って良かったよなぁ…って考えてたんだ。夢だったからさ、すげぇ嬉しかったんだよ。」

「//////!」

耳まで真っ赤にしながら、18号はそっぽを向いている。
しかし…

「…あたしだって夢だったんだ」

呟かずにはいられない。同じ気持ちを共有している事を知って欲しかったから。

なのに…!

「ん?何か言ったか、18号」

違う意味で腹が立つ!!
クリリンは明後日の方向を向いてしまっている18号を心配+珍しそうに見上げる。
見られたくなくて振り切りながら伝えた。ごまかす為の怒りを。

「何でもない!!それよりも早く食事の用意してくれよ!?あいつが居ないんだからな!!」

逃げる様に去っていく18号を見ながら、クリリンは

(やっぱり可愛いなぁ/////)

などと思いながら見つめていた。
亀仙人が『あいつ』呼ばわりされていたのに。

「おい、クリリン!!聞こえてるんだろう!?早くしなよ!!」

階段の辺りからでも覗いていたのか、声を張り上げる18号。
その声だけでも動揺しているのが良く分かる。

「はいはい。今からやるよ。18号の好きなやつばかりにしてやるから、ご褒美期待よろしくv」

いつもなら、こんな大胆発言は出来ない。
っていうかしない。
してしまったが最後。
半殺しは覚悟しないといけない。
だが今日のクリリンは

(それでもいいや。後悔しない)

決意を決めていた訳じゃない。
…ただ、
…言いたかった。

(武天老師さまが居たんじゃ絶対言えない事だし)

すると、18号から返事がきた。

「おい、クリリン!」

口調はやはり荒れていた。

(やっぱ怒ってるよ。これじゃ俺、明日は一日寝たきりかもι)

「…あんまり期待するなよ」

「!?」

信じられなかった。
18号からこんな答えを返してきたことが無かったから。
今度はクリリンが動揺してしまう。

「じ、18号!?…え!?」

まともな答えを返せない。
言葉が…出てこない。
それを察したかのように18号が話した。

「…後でな」

声だけのやりとり。
でも二人にはこれが当たり前だった。
欲しい言葉の変わりに、さりげない仕草で知らせてくれる。
何気ない態度が、いつも新鮮に感じられる。
それで十分。
他には何もいらない。
お互いがいればそれで…


食事が終わり、片づけを始めようとしたクリリンに18号が声をかけた。

「クリリン、話がある」

いつもと変わらない表情ではあるが、少し恥じらい(?)みたいな物が感じられた。

「どうした?18号」

イスに腰掛けじっと見つめる。

「あのな、実は…が……きたん…」

段々声が小さくなってきて良く聞き取れない。

「何だって?18号。良く聞こえなかったんだけど」

「だから、…ゃん…出来…だ」

気になって仕方がないクリリンは詰めよりながら聞き直す。

「頼むからもう一回だけ言ってくんない?」

「だから、赤ちゃんが出来たんだ!!」

言うだけ言うと顔をまた明後日の方向に向けてしまった。
やはり耳まで真っ赤にして。
しかしクリリンの反応が気になってしょうがない。
そんな時、

「……った」

小さくだが、何か言いたそうな声が聞こえた。何を言ったのか気になって目線だけを合わせる。
顔は明らかに満面の笑みを浮かべている。

「クリリン?」

18号は笑えば良いのか、いつもの様に怒った感じで接すれば良いのか迷っていた。
だがその考えが実行されることは無かった。

「…った。やった。やった、やったーっ!!」

文字通り飛び上がり、ガッツポーズをしながら大喜びしているクリリンを見て、18号は焦ってしまうという行動を起こした。
なぜなら、まだちゃんとした検査はしていなかったのだ。

『なんとなく…』

な気持ちでいたため、ここまで喜ばれるとかなり心が痛い。
しかしそんな18号の思いなど知る由もなく…

「おめでとう18号!そして俺!!なにより赤んぼにありがとうだよv武天老師さまが帰ってきたら早速報告しないと!…あっ!みんなにも話した方が良いかなぁ。どうしようかなぁ。あぁ、俺って幸せ者だぁぁぁぁ!!」

「………」

言葉は……出てこなかった。


この瞬間からクリリンの親バカ本能丸だしの日々が続く。

18号はただ…

『明日病院に行こうι』

としか考えていなかった。





※あとがき
もうすぐうちの姉貴に赤ちゃんが産まれます!!(=^▽^=)

(でも予定日は来年一月ι)

それでこの幸せを皆様に知らせたくて…
分かってもらいたくて…
誰かに聞いてもらいたくてvvv

かなり私情が入った作品です♪

あんまり話さない人から、ましてや身内からこんな朗報を知らされて興奮しないはずがなぁい!!
クリリンは今のうちそのものだ!!(笑)
二人目の甥か姪の誕生が待ち遠しい一人のおばちゃんになってしまっておる伽耶でありんす♪

一桁の時におばちゃんになった時はめちゃ落ち込んだけど、今は
『よかった〜★』
って心から思います!!( ̄ヮ ̄*)



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