わが夢は星の彼方→伽耶の目指せ天下一!!→バルトアンデルス









『バルトアンデルス』








「…フゥ。今日はこれぐれぇにしとくか」

「えぇ!?お父さんもう少しやろうよ!!僕まだやめたくないよ…」

修行をしていた悟空と悟天。
悟空が生き返ってからというもの、ほぼ毎日が悟天との修行に費やされていた。
今までならトランクスと遊びながらの修行だったのだが、どうやら本格的に修行をつけてもらいたいように見える。
…端からは…
しかし、幼い悟天がそこまで考えているはずもなく…

(お父さんと遊べるとしたらこんな時ぐらいしかないんだもん…僕だってお父さんと一緒に居たいんだもん)

甘えたくても甘えられなかった父親。
その父親が今こうして目の前にいるのだ。構ってもらうためならどんな事でもやる。

「ねぇお父さん!!もう少しだけやろうよ!!じゃないと僕泣くからね…」

そう言って嘘泣きを始める悟天。
しかしこんな事で騙される悟空ではない。

「なぁ悟天。今日はめいっぱいやったんだ。これ以上やると体に無理をかけることになる。そんなのは修行じゃねぇ。…分かるな?」

悟空は頭ごなしに叱るのではなく、一つ一つ悟天が納得できるまで説明していく。

「修行は、ちゃんと考えてやらねぇと無駄になっちまうんだ。そんな修行はオラいやだ。おめぇはどうだ、悟天。強くなりたくて修行してんじゃねぇのか?」

悟天は言い返すことが出来なかった。
『悟天、無理はするでねぇよ?体でも壊したら大変だでな。分かったな?』

悟空と出かける時はいつも言われるチチからの言葉。
言葉の意味は理解できなくても、毎回言われていれば分かること。

『無理をするとお母さんが心配しちゃう』

だから悟天は言い返せなかった。
でも心はモヤモヤでいっぱいだった。

『ただお父さんと一緒にいたいだけなのに…』



悟空にも、チチから言われていたことがあった。

『悟空さ、悟天がワガママ言ってもあんまり怒らねぇでやってけれ。今はいっぱい一緒に居てぇだけなんだで。その内自分から離れていくだよ★だからそれまでは気長に付き合ってやってけろ』

悟空にだって悟飯や悟天、チチ達と一緒にいたい気持ちはある。
でもそれは自分なりにコントロールできる。
『大人』
だから。
しかし子供に大人の理屈は通用しない。
だから、どんっ!と構えて待っていてやればいい。
その内いやでも子供は親から離れていくのだから…

「…僕、強くなりたいよ?お父さんみたいに。……だって僕のお父さんは世界で一番強いんだもん!!だからお父さんみたいになりたいよ?…でも……」

悟天が言いかけた言葉は、悟空には聞かなくてもちゃんと分かっていた。
だから悟天の頭を軽く撫でた後、優しく抱き上げる。

「なぁ悟天。今日は父ちゃんと一緒に風呂入ろうか?そんで一緒に寝るか!!」

悟空に笑顔を向けられた悟天は、最初凄く怖かった。
でも怒ってないと分かるとしっかり悟空に抱きついた。

「やったぁ♪それじゃあお父さん、今日はいっぱい競争しようね!!」

嘘泣きはどこえやら…
いつの間にか、いつもの明るい悟天に戻っていた。

「ようし!!それじゃあまず最初に、家までの競争だぞ?オラに勝てるか、悟天。手ぇ抜いたりしねぇからな!!」

「うん♪」

こうして二人はあっと言う間に豆粒ほどの大きさになった。


空にはきれいな夕日が辺り一面を真っ赤に染めあげていた。
そしてそれを見守るかのように月が顔を出していた。




二人の勝負は悟空の勝ちに終わった。

「ただいま〜!!」×2

勢い良く扉を開けたが、悟飯とチチの姿が見あたらない。

「あれ?おっかしいなぁ…何処行ったんだ?二人共」

「ねぇお父さん、あそこに何かあるよ?」

そう言われて悟天が指さした方に目をやる。
テーブルの上には紙切れが一枚。

『おかえり二人共 今日の夕ご飯は外にあります 勝手口から出て下さい  チチ&悟飯』

「何だこれ…」

「なんて書いてあるの?」

服を引っ張りながら悟天が寂しそうに聞いてくる。

「裏からでれば分かるって…」

「?」

悟天は訳がわからなかった。
悟空もそうだ。
とりあえず二人はメモの通りに行動する。
部屋を抜け、勝手口を開けると…
いきなり!!

「おめでとう〜!!」×2

とクラッカーを鳴らしながら二人が両側から現れた。

「※;〆℃■∀Ω!?」×2

驚いた二人は思わず後ずさりして尻餅をついてしまった。

「やりましたね、お母さん♪」

「あぁ、大成功だ!!」

口をポカン…と開けている二人に悟飯が説明する。

「今日は5月10日です。さて何の日でしょうか?」

笑いながら教えてくれたのは良いが、二人が理解するにはしばしの時間がかかった。

「悟空さはまだ悟天の誕生日知らねぇだっただか?」

チチは少し心配になって聞いてみた。
すると…


「……あぁ!!」×2

やっと分かった二人は正しく同じ顔をしていた。

「ほら、早くしねぇと料理が冷めちまうだよιそんなとこにいつまでも座ってねぇでこっちにくるだ!!」

チチが目を向けた先には豪華な料理がまさに山ほどあった。
それを見た二人は勢い良く起きあがって席に着くなり

「いっただっきまーす♪」×2

「ガツガツ……」

「あっ!!」×2

二人が声をかける頃には、料理は端から明らかに減っているのが分かる。

チチと悟飯は苦笑いをしながらテーブルに向かう。



この日悟天は最高のプレゼントをもらった。
チチからは豪華な料理。
悟飯からはビックリパーティー。
…そして悟空からは毎日一緒にいてくれることを。

にぎやかな声が食卓を包んでいる。
まるで夜が優しく全てを飲み込むように…


この夜、四人はリビングで雑魚寝した。

悟天の夢に描いた家族が現実になった瞬間だった。






※あとがき
・・・・・・・・・・・・・・・・・・m(_ _)m



まとまりがない。
何を伝えたかったのかよく分からなくなってしまった。
これで分かった人は凄い。

友達に
『親から誕生日プレゼントすっごいのもらったの!!嬉しかったよ〜♪』
ってのを聞かされて思いついたまま作ったのがこの作品。

まさに行き辺りばったりな人生を送っているうちそのものの様になってしまいました。

これを読まれた皆様にお詫びいたします。


次は頑張る…( i_i)\(^_^)



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