わが夢は星の彼方松本零士TV版宇宙海賊キャプテン・ハーロック→第四二話・さらば宇宙の無法者。









――さらば宇宙の無法者――











続けるんでしょう、宇宙海賊。




解散したい。




マゾーンとの戦いで意地を無くしてしまったのかい。ええ、キャプテン。




今のままでは地球は自滅する。俺達のこれまでの戦いも無駄になる。




休ませてやりたいんだ・・・・わが友も疲れ切っている。




大歓迎やろうな、首相はじめ市民総出のお出迎えやで。




ワイら地球の守り神、国宝みたいなモンや。




良く聞けハーロック。首相閣下よりの命令書を伝える。

「お前達はこれより二〇時間以内に地球を退去せよ。」




マゾーンが居なくなった。従って用心棒は必要無い。




待て副長、俺が話しをつけてくる。




俺は宇宙の放浪者だ。だからおとなしく地球を去ろう。

だが、若者達には地球が必要だ。




どうして




ハーロック、君。今時そのマントにサーベルは流行らんよ。




僕は人間だ。コンピューターに管理されてたまるか。




どういう事だ、これは。




裏切ったんだわ、女王ラフレシアが。




「私は去る」こう言い残して去った。




「私は去る・・・・しかし、地球にはまだ潜入部隊が居る」

その意味だったんだ。




頼むハーロック君。あの宇宙人どもをやっつけておくれ。この通り。




帰れ、そんな市民権なんか欲しくない。




撃っても撃っても次々と現れよる。ええ、もううんざりや。




副長、全ての砲をあのペナントに向けろ。




私も行きたい。ハーロックと一緒に。




この焼けた野原に、花を植えなさい。そして蝶や小鳥を呼び戻すんだ。




歴史をつくれ。お前達のな。




さよならハーロック。

さよならお父さん。




――さらば、無法者。――






かくして、宇宙の無法者。キャプテンハーロックは。

わが友と共に、宇宙の彼方へと消えていったのである。

時に西暦二九七九年の事であった。










初めて最終回を見たのがいつの頃だったかは忘れました。
小学六年後半か中学校に入った所だった筈です。
あのとき、子ども心に「もうあえない・・」と思うと、寂しくて寂しくてひとりで泣いてました。
よく考えたらいつでもあえるんですよね。
あの時に流れた「わが友わが命」は、今でも世の中で一番大好きな曲です。





脱出口は左上。