第十四話・スフィンクスの墓標

――スフィンクスの墓標――

切田長官は何処だ。まゆをどうするつもりだ。

まゆと無事に再開したければ、私の言う通りにするのだ。

やめた方が良いわ。これは罠です。

一人で行くのはあまりにも危険です。

こんな地獄のような砂漠にまゆを連れ出すとは。

貴様一体何を考えている。

ファラフラの酒でも御馳走しようと思ったが残念じゃ。

砂漠は短気で気が短い。気を付けなされ。

何もかも計算通りなんだ。

俺をアルカディア号から引き離し、砂漠地獄に叩き込む。

今頃は、砂に埋まっているだろう。

泣くなよ鳥さん。キャプテンが死んだと決まった訳じゃ無いんやから。

ハーロックハ宇宙ヲ渡リ歩イタ男。

暗黒ノ空間ヲ彷徨イ続ケテ生キ抜イテキタ強イ男。

砂漠ニ埋モレテシマウ様ナ、男デハアリマセン。

もうやめろ。そんな事をしても聞こえはせん。

憎いはずでしょう、私が。

ハーロックが憎いのだから、私も憎い筈だわ。

気が付いたのね、良かった。

俺は、地球人には傷をつけない主義だ。

だが、まゆをこんな所に連れ出した貴様は、許さん。

殺さないで。

ここへ呼びつけた理由は何だ。

妹の墓参りをさせるつもりで呼び寄せた訳でもあるまい。

マゾーンの象形文字だ。すると、あれは････。

五千年も昔に造られた超兵器だ。

アルカディア号は谷底に埋まった。後は貴様を片付ければ良いだけだ。

無駄な抵抗はよせハーロック。ここがお前の死に場所だ。

何か言い残す事は無いかね。

やめて。

お前を殺すつもりは無い。さあ、早くこっちへ来るんだ。

ハーロックと地獄へ堕ちると言うのか。

アルカディア号、ここよ。

すごい超兵器だ。早くたたき壊さなくちゃ。

殺してやる。貴様は生かしておけん。そのに居るのか、ハーロック！！

脱出口は左上。