→わが夢は星の彼方→松本零士→TV版宇宙海賊キャプテン・ハーロック→第十二話・母よ永遠なれ
――母よ永遠なれ――
僕はマゾーンに負けて、この船の事を全部喋ってしまった。 |
卑怯だぞ。僕の母さんの幻覚を使うなんて。 |
密林が燃えている。酸素も無いのに、何故。 |
自己放出の形で燃え続けているんだ。 |
マヤのナスカ高原に描かれた物とそっくりだ。 |
低空を飛んでいる時は分からなかったんだわ。 |
化石大陸。あれはかつての基地の残骸とみた。 |
新たな基地の所在を後から来るマゾーンに知らせる何かがある筈だ。 |
見ろ、似ているではないか。これは古代マヤ文明そのものだ。 |
ここがマゾーンの昔の基地やったんか。 |
分からん。分からない事だらけだよ。一億八千年も前に、 マゾーンがこの金星で地球に関する本を読んでいたというのか。 |
今、船が震えたみたいだわ。 |
大きな危険が迫っている。 船が。俺の親友がそう教えている。 |
アルカディア号唯一の死角から攻めてきたな。 |
艦尾左右八度五分。そこから中枢大コンピューターを狙う気だろう。 |
今は不利だ。 |
逃げる?どうして逃げるんです! |
攻撃すれば勝てるというものでは無い。犬死にしたければ行け。 |
台場、これで三度目だぞ。肩の力を抜いて行け。 |
マゾーンの操る異次元現象だな。 |
放っておけ。一人で、一人でやらせるんだ。 |
母さんは、母さんは・・・・死んだんだ。 |
脱出口は左上。